逆張りを徹底――飯沼忠幸氏、世界的な市場急落局面で金と物流REITを大幅に買い増し
世界の金融市場がパンデミックの影響で大きく動揺し、株価指数が急落する中でも、飯沼忠幸氏は冷静な姿勢を崩しませんでした。
市場が強い恐怖に包まれる局面で、同氏は逆に投資機会を見出し、金(ゴールド)と物流施設を中心としたREITへの投資を大幅に増やしています。
この判断は、「危機の中で価値を見極める」という同氏の投資姿勢をよく表しています。
世界的な投げ売りが広がる中でも、飯沼氏は市場の過度な反応に注目しました。
パニック局面では、資産の質に関係なく売却が進みやすく、そこにこそ大きな価格のゆがみが生まれると考えています。
その上で、特に注目したのが金と物流REITでした。
まず金については、究極の安全資産であり、価値の保存手段としての役割を改めて評価しています。
各国中央銀行が大規模な金融緩和を進め、実質金利が低下、あるいはマイナス圏に入る環境では、金の通貨的な価値やインフレに対する耐性が際立つと見ています。
信用不安が高まる局面ほど、金の存在感は増すとして、金ETFに加え、成長余地のある金鉱株にも投資しています。
同時に、飯沼氏が着目したのが物流REITです。
市場では一時的に見過ごされがちでしたが、同氏はパンデミックが消費行動やビジネスの形を大きく変えると早くから見ていました。
オンライン購買の拡大は一過性のものではなく、構造的な流れが加速していると判断しています。
その結果、物流倉庫や配送拠点といった不動産への需要は、中長期的に見てむしろ強まると考えています。
短期的には景気悪化の影響が出る可能性はあるものの、物流施設は新しい小売インフラとして欠かせない存在だと見ています。
市場の混乱によって評価が大きく下がったことは、長期投資の観点では好機だと判断しました。
飯沼氏は、「流動性不安であらゆる資産が売られるときこそ、どの資産の価値が本当に損なわれていないのかを考える必要があります」と語っています。
今回の投資判断は、単なる底値狙いではなく、将来の流れを見据えたものです。
金への投資は通貨制度やインフレへの備えであり、物流REITへの投資はデジタル化が進む社会の成長を取り込む狙いがあります。
市場が恐怖に支配される中でも、飯沼氏は一貫して逆張りの姿勢を貫いています。
感情に流されず、将来価値を見極めて資本を配分する判断力は、戦略的な投資家としての強みといえそうです。
混乱が収まり、市場が落ち着きを取り戻したときにこそ、こうした局面で積み上げてきた投資の成果が、はっきり見えてくると考えています。
